行方P.S.で蓄電池を使った送電システムが運転を開始

2016年3月に発電出力1,000kW(DC容量1,200kW)で運転を開始した BLD発電所 行方Power Station で、DC容量1,800kWとなる太陽電池の増設工事を完了、あわせて蓄電池を使った送電システムが運転を開始しました。

国民負担増の抑制を名目にこの秋から規制が始まった所謂「太陽光パネルの過積載」は、より多くの電力を生み出せるいっぽう、PCSの制御によって使わずに捨てる電力も増えてしまう、発電設備にとっては非効率的なシステム。行方P.S. ではその捨てる電力をいったん蓄電池に貯留し、電力需要の増加する夕方以降に送電することで発電電力を無駄無く利用するシステムを実現しました。

電力の安定供給にも寄与できるとして期待が集まる蓄電システムですが、蓄電池のコスト高やシステム構築に時間がかかるなどの理由から、発電出力2,000kW未満の発電設備に採用された例は殆ど無く、行方PSでも設計から認可、設置、運転まで1年もの時間を費やしました。

行方P.S.堅牢なエンクロージャーで守られた蓄電池設備。1号機と2号機で合計678.4kWh分の蓄電池が格納されている
行方P.S.内部は厳格に温度管理がなされるなど、蓄電池の劣化を最低限に抑える工夫が施されている
行方P.S.積み重ねられた黒いユニットが蓄電池。電池だけで総重量はおよそ2.4トン

⇒BLD発電所 行方Power Station