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南立石のプロジェクトがグリーンローンの地熱1号案件に

事業の透明性と明確な環境改善効果があると認められたプロジェクトに対し、
有利な条件で資金面のサポートをおこなうグリーンローンは、
環境課題の解決を目指す資金調達方法として、国内外でその取り組みが広がっています。

このたび、全国47都道府県に拠点を持つ商工組合中央金庫の特定事業融資で
別府南立石Power Stationを含むBLDのプロジェクトがグリーンローンの地熱発電第1号案件となりました。

世界有数の地熱資源を有する日本では、ベースロード電源としての地熱への期待は高いものの
厳しい環境規制のほか、さまざまなリスクにより開発は思うように進んでいないのが現状です。
エネルギー地産地消化の切り札ともされる300kW未満の小規模な発電設備でも、商業的な成功事例はごくわずか。
開発や稼働の実情すら明らかになっておらず、そのために知見が集約されていないのも参画への大きな障害となっています。

別府南立石P.S.もスタート時からいくつものハードルを超えながら、完成までおよそ6年。
昨年8月の試運転開始から発電量が計画を20%以上も上回るなど順調に稼働を続けています。
これまで殆ど実績がなく、稼働した地熱発電ではおそらく初めてと言われる今回のグリーンローンの取り組みは、
日本の地熱発電の未来に大きな可能性を開くものとも言えます。

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BLDの地熱発電設備を日本鉄鋼協会メンバーが視察

運転開始から3ヶ月を過ぎ、順調に発電を続けるBLD地熱発電所 別府南立石Power Station
11月には日本鉄鋼協会・設備技術部会のメンバーの方々が視察されました。

国内の産業では最も多くのCO2(二酸化炭素)を排出していると言われる鉄鋼業界でも
脱炭素化に向けた取り組みや技術の開発が進められています。
今回の視察も、カーボンニュートラルに向けて導入拡大が期待される中小規模の地熱発電に対する見識の拡大が目的です。
熱心に視察されるメンバーの方々からは、地熱発電の開発・導入状況や設備技術・設備保全に関する質問のほか、
鐵工所での未利用熱の有効活用についてや、地熱発電特有の利点、課題などに関する質問が寄せられました。

地球温暖化のこれ以上の進行を阻止するためには、二酸化炭素の排出量削減が必須です。
BLDグループでは、そうした世界的、社会的な要請から、CO2の排出量が少ない地熱発電の開発、導入を進めることが
持続可能な社会の実現に繋がることを期待しています。

鉄鋼業界では石炭に代えて水素を使う製鉄技術の開発を進めるいっぽう、
CO2を回収、貯留する技術(CCS)や、貯留したCO2をさらに利用する技術(CCUS)などを駆使して
CO2の排出を実質ゼロとした「グリーンスチール」の販売なども始まっています。
今回の視察には、製鉄所などでまだまだ未利用となっている熱源の活用や、再エネという専門外の分野の見識を広げることで
鉄鋼業界での新たな可能性を追求するという意味合いもあるのかもしれません。

(レポート協力:株式会社インテレクト GPSSエンジニアリング株式会社)

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CCS=Carbon dioxide Capture and Storage(二酸化炭素の回収と貯蔵)

CCUS=Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage(二酸化炭素の回収、利用、貯蔵)

新たな地熱発電所、別府南立石Power Stationが商業運転を開始

BLDグループとしては初となる源泉から発電・給水・排湯設備まですべて自社保有の地熱発電所が10月2日から新FIT法にもとづく商業運転を開始しました。
8月1日から始まった完成後のテスト運転では、河川から引き込む冷却水の不純物除去や温泉特有のスケール対策、凝縮水蒸気(ガス)の処理など、効率的な運転に向けた課題も次々と明らになり、対策を講じながらの売電スタートとなりました。

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BLDが源泉も保有する地熱発電所が試験操業を開始

本格的な商業運転に向けて調整を行なっていた【BLD地熱発電所 別府南立石Power Station 】
このほど10日間のテスト運転を無事終了し試験操業へと移行。発電した電力は系統を通じて昼夜の別なく利用者に届けられています。
5月に始まり2ヶ月間延長された調整作業では、制御システムや排気塔の改修に加え、追加の防音対策などが実施されました。
その結果、テスト運転から現在まで、発電設備は想定を上回るペースで安定した発電を続けています。
蒸気量、圧力なども十分な余裕が保たれており、9月にも予定されるFIT開始までの間は、
源泉や各種設備の状況を観察しながら、より効率的、安定的な発電に向けた調整、対策が続きます。

完成した別府南立石Power Station の全景 右側の最上段で蒸気を上げている区画は源泉、汽水分離器、熱水タンクなどが並ぶ すぐその左に防音壁で囲まれた発電所があり、さらにその左下の防音壁で囲まれた区画が【別府南立石Power Station】

完成した別府南立石Power Station の全景
右側の最上段で蒸気を上げている区画は源泉、汽水分離器、熱水タンクなどが並ぶ
すぐその左に防音壁で囲まれた発電所があり、さらにその左下の防音壁で囲まれた区画が【別府南立石Power Station】

 

 

源泉、汽水分離器、熱水タンクの周辺 黒い排気塔とその下の黒いタンクは予備として緊急時の使用を想定していたが、 蒸気、熱水共に余剰が多いため常用設備に切り替えを予定

源泉、汽水分離器、熱水タンクの周辺
黒い排気塔とその下の黒いタンクは予備として緊急時の使用を想定していたが、
蒸気、熱水共に余剰が多いため常用設備に切り替えを予定

BLDグループは創業25周年を迎えました

BLDグループは、2023年6月15日で創業25周年を迎えました。
 
これもひとえに、お客様やお取引先の皆さまからのあたたかいご支援の賜物であり、社員一同心より感謝申し上げます。
今後とも、地域の皆様から支持され必要とされる会社として、より一層努力して参りますので、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 
 
⇒ BLDグループホールディングス

BLD地熱発電所が運転開始に向けた最終調整へ

2021年7月に泉源の掘削を開始して以来、着々と準備が進められてきたBLD地熱発電所 別府南立石Power Station

5月末の工事の完成引き渡しをひかえ、運転の開始に向けた最終調整が始まりました。
本格的な試運転は5月中旬から、6月下旬から7月はじめには商業運転の開始が予定されています。

別府南立石Power Station
防音壁の設置前に必要な機材が慌ただしく運び込まれる様子
泉源に直結された汽水分離器から勢いよく蒸気が噴出し、三段に造成された敷地には
年間発電量およそ200万kWhの地熱発電設備が2基設置されている。



別府南立石Power Station
エンクロージャー内に収まった発電設備の心臓部(左)と、冷却塔(中央)、高圧受変電設備(奥)




別府南立石Power Station
試運転を待つ生産井(熱源)の周辺 中央部がメインのセパレーター(汽水分離器) 
右側の黒い装置は予備のセパレーター 勢いよく蒸気は上がるもバルブの開放はまだ2〜30%程度